日本HP×新しい働き方LABの共同企画で運営されているCreativeLABでは、クリエイターになりたい人やステップアップしたい人に向けて、さまざまな企画やイベントが実施されています。
今回はクリエイターとして活躍される、Livelooks studio・シモカタセイジさんにインタビュー。
昨秋に移転されたという和歌山県和歌山市の新オフィスにお邪魔し、現在のお仕事や作業環境、クリエイターとしてのこだわりについてお話を伺いました。
プロフィール:
Livelooks studio、合同会社PUT代表。ブランディング・動画制作のプロフェッショナル。全国各地の地域企業からグローバルメーカーまで幅広い顧客を持つ。全国フリーランス共創コミュニティ・新しい働き方LABの公認コミュニティマネージャー、クラウドファンディングCampfireの公式キュレーター。
Twitter https://twitter.com/Kikaku_shitsu
note https://note.com/shimokataseiji/n/n691778397764
目次
仕事と遊びの境界線をつくらない、クリエイターの仕事部屋
▲明るい日差しが差し込む部屋は、植物やアートに彩られ開放的。くつろぎスペースも完備されています。
オンラインでのミーティングやイベントが増加し、PC画面越しに背景(相手の部屋)へ目が行く場面は少なくありません。
そんな中、「まるで配信専用スタジオのような環境」だと画面の向こう側が無性に気になった、シモカタセイジさんのオフィスへ実際にお邪魔してきました。ドアをあけると、PCモニターに映っていたスタジオ設備の一角以外にも、ハンモックや照明機材、DJブース、ワインセラーなど、オフィスとは思えないものが次々と目に飛び込んできます。
どんな基準で、オフィス選びをされたのですか?
動画編集や配信の仕事が増えて、もともとのオフィスが手狭になったことをきっかけに、移転を検討したので、『広さ』が最初の条件でした。
それも『細かな部屋がいくつもある』のではなく、スタジオのようなひと部屋が欲しくて。
仕事場だけど人が集まれる、秘密基地っぽい場所を探しました。
『秘密基地』っぽいとは、どんなイメージですか?
暗い場所や狭い入口を抜けた先に現れる広く明るい空間が、秘密基地のイメージです。
細い階段を上がった2階に光の射しこむ開放的な部屋を見つけた瞬間、この場所をオフィスにしようと決めました。
インテリアやアートにもこだわりがありそう。
もともとインテリア関係の会社に勤めていたので、インテリア全般、特に椅子にはこだわりがあります。
選び方の基準は実際に座ってみること。PCでの作業時間が長いので、座り心地はもちろんオフィス内のいろんな場所に移動して仕事ができるように、複数の異なる椅子を配置しています。
アートや植物を飾ることも、オフィスで過ごす時間を快適にするために欠かせません。
映画「オーシャンズイレブン」が好きで、ミーティングスペースは映画のワンシーンがモチーフなんです。
オフィスには、どんな人がやってくるのですか?
仕事の打ち合わせ以外に、同じプロジェクトに関わるフリーランスの仲間が遊びに来たりもします。この前も、この場所でポーカーのイベントをやったんですよ。
カメラの勉強会や、ボードゲームなども過去に行いました。
人が集まると、自然と話が始まりませんか?
その先に、クリエイティブへとつながるコミュニケーションが生まれることを楽しんでいます。
ゴキゲンで仕事をしたいから、作業環境には妥協しない
▲「PCスタンドや周辺機器など、作業パフォーマンスを上げてくれるモノは積極的に活用しています」と語るシモカタさん
部屋を見渡すと、いくつもPCがありますが、実際にお仕事で使っているPCはどれですか?
全部、自分ひとりで使っていますよ。今は4台かな。
複数のPCを、どんな風に使い分けているのですか?
仕事内容によって、マックとウィンドウズどちらのOSも必要なのと、デスクトップPC、ノートPCを用途に応じて使い分けています。
具体的に言うと、映像編集や配信はウィンドウズのデスクトップPCで行います。
デザインはマックを使うことが多いかな。企画立案やアイデア出しの時はリラックスした状態で行いたいので、好きな場所に持ち運べるノートPCが重宝します。出先での仕事にもノートPCは必須。今はこのゲーミングPCを持ち歩いています。
▲トランプ柄のクロスがかかったテーブルは、ボードゲームやポーカーなど仲間との遊びにも大活躍。
ゲーミングPCを、お仕事に使用されているのですね?
「ハイパワーを持ち歩きたい」「コスパも良いものを」と、スペックを比較しながらPCを探していくと、ゲーミングPCにたどり着きました。
ゲーミングPCというと「ゲーム専用のパソコン」といったイメージが強いかもしれませんが、ゲームを快適にプレイするために処理速度が速くてディスプレイも鮮明につくられたパソコンって、映像編集にもうってつけだと思ったんです。
クリエイターで、ゲーミングPCを使っている人は多いのですか?
動画クリエイターには愛用している人が多いですよ。ゲーミングPCの中には、派手な外観のPCもあるので、ビジュアル的に敬遠するクリエイターもいますが、自分の使っているHPのビクタスはゲーミングPCの中でもすっきりした印象です。
シンプルなデザインで薄型のPCは確かにお洒落ですが、スペックや使い勝手とのバランスも重要。その点でとてもいい落としどころなのが、このビクタスだと思います。
「クリエイターの邪魔をしない」というか、今の自分にとっては、やりたい事を最短距離で叶えてくれる頼もしい存在です。
フリーランスになって2年間は、会社員時代よりも収入が低かった
▲企画やアイデア出しの時は、リラックスできる場所に移動して、頭のモードを切り替えます。
シモカタさんのお仕事内容は、デザイン、ブランディング、動画クリエイターと多岐に渡ります。
オフィスを拡張し、経営は順風満帆に見えますが、実は売上が思うように上がらず悩んだ時期があったと言います。
2年前まで毎月の売り上げには波があり、平均すると30万円くらい。その状況を打破したきっかけは、1台のPCでした。
売上が伸び悩んだ時期を、どうやって乗り越えたのですか?
もともと請負っていたデザインやブランディングの仕事に加えて、新たに動画の仕事を始めるようになってから収入が大きく変わりました。
動画のお仕事をはじめたのは、まだ2年前なんですね。
はい。以前から映像関係は好きで興味もあったのですが、仕事として請け負うようになったのは2年前からです。
新しいPCを動画専用に1台買ったことをきっかけに、収入が大きく増えました。
撮影・編集・配信など動画にまつわる案件で売上の波も安定しましたし、スキルを掛け合わせることで、ブランディングやデザインの仕事にも良い影響が出始めたんです。
今より収入を上げたい人にとっては、参考になるお話ですね。
『機材にかけるお金はケチらない』ことを、マイルールにしています。
機材の問題でやってみたい仕事や、対応できるできることの幅を狭めたくなくて。プロとして仕事を請け負う以上、作業効率も高めたいですしね。
機材への初期投資をすすめる3つの理由
▲PCをひらくと先ずはメールチェックから。複数のプロジェクトをPC上ですべて進行・管理しています。
駆け出しのクリエイターをメンターとしてサポートしたり、フリーランスチームを組んでお仕事を受注することもあると聞きました。
現状を打破しようと一生懸命になっている人をみると応援したくなってしまうんですよね。
もちろんそれ以外に、一人だと仕事が受けきれなくなってきたことや、プロジェクトの規模が大きくなってきたこともあるのですが。
機材やPC環境について、アドバイスを求められることも多いですか?
よくあります。でも答えは「叶えたいこと」によって、全く変わってきます。
仕事用のPCを選ぶ場合、どんな業務をしたいのか?どんなクライアントを想定しているのか?そして予算はどの程度か?など、その人の状況や悩みを紐解きながら提案をするようにしています。
その人のスキルや働き方によっても、ベストなPCは異なるということでしょうか。
たとえば、先ほど話にあがった『ビクタス』というノートPCは、コスパ良く映像編集したい人におすすめです。
拡張性も高いので、仕事用のサブ機として持ち運びやすいPCを探している人にも紹介したことがあります。
クリエイティブな仕事をやりたくて、且つゲーム好きな人にはどストライクなPCですよね。
Twitterでも、機材選びのポイントについて発信されていましたね?
自分の経験をもとに、『初期投資がしたくなる3つのポイント』を投稿しました。
ここに書いた通り、実際に100万円以上を機材に先行投資して、300万円以上のお仕事につながったことがありますよ。
クリエイターとして、これからチャレンジしたいこと
▲動画編集や動画配信など、ハードな仕事もビクタスならスムーズに進む
普段どれくらいの周期で、PC買い替えているのでしょうか?
最近は年に一度は買い足したり、買い替えたりしている感じです。再来月にも一台届く予定です。
今度は、そのPCを使ってどんなことを企んでいるんですか!?
今年、映画をつくろうと思っています。
ありがたいことに撮影には去年関わらせてもらったのですが、自分の手で企画から立ち上げてみたくて。ショートムービーを製作します!さらに・・・
他にもあるんですか?
動画とブランディングの仕事をしているので、ブランディング目線でレトロゲームの実況がやりたいです。
ドラゴンクエストで『ムーンブルクの王女』の服がなぜ赤系の色なのかとか、マリオの名前に関する秘密とか、ロックマンが長寿シリーズになった理由とか。
自分なりの仮説を立てながら、子どもの頃にハマったゲームをもう一度プレイしてみたくて。
▲遊びと仕事の境界線が消えたクリエイティブな空間…うらやましい!
1時間のインタビュー時間を過ぎても、話はまだまだつきそうにありません。
窓の外は夕暮れ時。「時間を忘れてしまう不思議なオフィスだなぁ」とぼんやり考えていると、シモカタさんから「和歌山の美味しいお店を案内したいので」と、夕飯のお誘いが。
その晩、ほろ酔いで交わされた愉快な噺の数々は、またの機会をお楽しみに。
<取材・撮影・文> ジャンク板村
日本ビアジャーナリスト協会所属。静岡県在住、広末・松坂世代の髭眼鏡ビアライター。
海外を旅して飲んだビールは数知れず。アウトドアやフェスで飲む太陽の下でのビールが何よりの好物。
舌は大雑把だが、味以外の魅力を伝える記事と写真で、美味しくビールを傾ける。
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