2021年10月2日のCreative LAB EXPOの催しでゲムリオバトル(ビブリオバトルのゲーム版)に参加しました。
その時に熱く語らせていただいたゲームについての記事です。若干ネタバレ有りです。
目次
こんな人が熱く語ります
イラストレーター兼デザイナーのオトハタ サオリです。
画像と併せて軽く自己紹介させていただきます。
会社員と兼業で有償イラストを描き始め
2021年4月から家庭の事情でフリーランスとして活動しております。
現在は主に一点もののイラストから挿絵、キャラデザ、Webサイト用のイラスト作成。
広告、DMなどの作成を請け負っております。
と言いつつもまだまだフリーランスとしては駆け出しですので
応援してくださると嬉しいです^^
ランサーズ
「人生はRPGだ」
これはドラゴンクエストシリーズの生みの親である堀井雄二氏の言葉です。
モンスターを倒して経験値を積み、レベルを上げる。そして強くなり更なる敵を倒すために先へ進む。
これが普通のRPGゲームの成り立ちで一連の流れかと思います。
これから紹介するゲームはそんな固定概念を覆すゲームです。
子供の頃から私はゲームが下手でした。
友達がプレイするのを見ながら横でそのゲームのキャラクターのイラストを描く、
そんな子どもでした。
そう、私はもっぱらゲームについてはROM専 (見る専門)でした。
みなさんはRPGゲームの
モンスターを“倒す”行動に疑問を感じたことはないでしょうか?
私はあります。
最初の草原で出会ったスライム、レベル上げのためになんの疑問も持たず倒すけど
実はそのスライムにも家族がいて、倒されることで悲しむ相手がいるのではないか?
そんな空想を話して笑われ、しんみりしたことがあります。
「所詮この世は弱肉強食さ」
「焼肉定食さ」
遊びに来ていた上級生がふざけて言うもんだから
思わずつられて笑ってしまいその場を過ごしましたが、どこかに疑問は抱えたまま…
そんな思い出があります。
時は経ち・・・
私は母になりました。
小学生の子どもが二人いて、二人とも男の子です。
ある日、子どもたちがYoutubeのゲーム配信を見ていました。
いつもはマインクラフトでマイゼンシスターズかヒカキンチャンネルを見ている二人が違うものを見ていたのです。
セリフを読み上げるYouTuberの声が聞こえてきて
『あぁ、ついにRPGに興味を持ち始めたか』と
あの日の思い出が蘇りました。
ふと見ると、
UNDERTALE(以下アンダーテール)
というなんともドット絵が懐かしい雰囲気のゲームでした。
昔のゲームかと思い『こんな作品あったっけ?』と興味をひかれて見入りました。
これが最初のアンダーテールとの出会いです。
気になったものは即調べる私です。
そして、衝撃を受けるのでした。
「誰も死ななくていいやさしいRPG」
それがアンダーテールのキャッチコピーでした。
そう、
・モンスターと和解したり仲良くなれたりする
・どんな選択や行動をとるかでEDの内容が変わる
そんなゲームでした。
進み方も大まかに3つ
・全く誰も倒さないパシフィストED(通称Pルート)
・全てのモンスターを倒すジェノサイドED(通称Gルート)
があります。
どのルートも今までのRPGの概念を覆す内容でした。
(にわかと言われるかもしれませんが、Gルートはあまりに悲しく心が削れたのでプレイ動画を見て過ごしました)
そんなゲームの製作者はトビー・フォックス氏と言うアメリカの青年でした。
彼は懐かしの神ゲー「MOTHER」の大ファンで、原作者の糸井重里氏とも面識があるようです。
もっと興味深いのが、アンダーテールの製作資金がクラウドファンディングで調達されていることで、そして一部のグラフィックをテミー・チャン氏に任せている以外は
ほとんど一人で製作していることに驚き、感銘を受けました。
とくに素晴らしいのが作中のBGMでゲームの世界観やキャラクターの性格や心情を彩るのに一役買っているのです。
特に心に残っているのが
ゲーム終盤でのモンスターたちによる地下世界で起こった出来事をそれぞれに語るシーンが始まる部分からラスボス戦にかけてのストーリーと音楽の組み合わせでした。
実際に見てストーリーを味わってほしく
大きくネタバレになってしまうのが惜しいので多くは語りませんが
このゲームには広い意味で悪人が一人もいないところも魅力の一つなんです。
気になった人はぜひプレイするかYoutubeにも多くプレイ動画が上がっているので見てみても良いのかもしれません(プレイするなら迷った時の攻略ページ以外は見ない方がいいです)
その過程を経ての真のエンディング(Pルート)は
涙なしでは見ることのできない内容となっているのでぜひプレイして見てほしいと思っています。
そして“虐殺ルート”と呼び名の高いGルートは、ゲームを通じて
”現実に自分自身が取った選択”について深く考えさせられる内容となっている事。
Gルートへ辿り着いた人だけが唯一戦えるボスキャラ戦で流れるBGMはトビーフォックス氏がある二次創作ゲームで制作した曲のアレンジとなっており、戦いの緊張感と主人公らの心境にマッチしているので聴いてみてほしいですが、恐らくそこに辿り着くまでに難易度もさることながら心が削れます。私にはできませんでした。
「人生はRPGだ」という言葉を借りて言うと
人生は選択の連続です。
時に誰かから戦いを挑まれることも、自分が挑まざるを得ないこともあると思います。
人を傷つけることも、自分自身が傷つき灰になる事もあるでしょう。
ただ、必ずしも全てを倒して越えなくてはいけないわけではなく、
言葉やアイデアで解決できることも多いのだと
このゲームは教えてくれているような気がします。
それが本当の意味での平和主義(Pルート)なのではないかと私は感じました。
そして暴力で物事を解決した場合に受ける最後の報いについても
このゲームはちゃんと教えてくれます。
自分の選択によって常に先で起こる出来事は変わり、やり直しは効かない。
自分の起こした小さな行動1つから新たな選択肢が生まれる。
自分がプレイするRPGを「やさしい世界」にしようと思うのであれば
アンダーテールを一度はプレイしてみても良いのかもしれません。
個性豊かなキャラクターやドット絵の雰囲気
小学校低学年の子どもにも理解できるような内容でとっつきやすいので
親子でプレイしてみるのもオススメです。
そしてこのアンダーテールは
人気過ぎていろんなハードでリリースされているんです!
「えー、プレイしてみたいけど私ゲーム機持ってないし!」
というそこのあなたも安心してください。
Windows
macOS
SteamOS+Linux
PlayStation 4
PlayStation Vita
Nintendo Swich
Xbox One
Xbox Series X/S
と、驚くほど多くの対応機種があるんです!
公式とアマゾンのリンクを貼っておきますので
興味が湧いてきたらぜひ見てみてください。
UNDERTALE 公式
アマゾン
実は続編もあります!
そして今このアンダーテールのトビー・フォックス氏の作成する
Deltarune(デルタルーン)というゲームが
現在チャプター2まで配信されています。
…なんと無料です(2021年10月において)
内容としてもアンダーテールと共通点の多いものとなっているので
できればアンダーテールをクリアしてから
ぜひ!プレイしてみてください。
おわりに 誰も死ななくていいやさしいRPG
UNDER TALE について
ゲムリオバトルというお話をする場を作ってくださった
Creative LAB EXPO 運営者並びに Lancers新しい働き方LAB のみなさまに
何より、素晴らしい作品を世に送り出してくださったトビー・フォックス氏や
日本語版へ翻訳してくださった関係者の皆様へ
この場を借りて感謝申し上げます。
ありがとうございました。
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《ライター:オトハタ サオリ》
引用として
トビーフォックス氏について
アンダーテールについて
https://ja.wikipedia.org/wiki/Undertale
自作イラスト掲載にあたり
https://undertale.tumblr.com/post/139726155020/changing-policy-on-fan-merch