現在、日本HP×新しい働き方LABの共同企画で進められている #私をつくるクリエイティブ。
この企画にチャレンジするクリエイターには日本HPよりハイスペックPCが貸与されており、新たに取り組むクリエイティブ活動を後押ししています。
今回はこの企画で新たなクリエイティブに挑戦する、新しい働き方LAB札幌キャンパスコミュニティマネージャーの藤原 卓志(ふじわら たくし)さんにお話をお伺いしました。
※なお、このインタビューは新型コロナウイルス感染拡大の影響によりオンラインで行われています。
(聞き手:新しい働き方LAB静岡キャンパスコミュニティマネージャー 長濱裕作)
■□■□藤原卓志プロフィール■□■□
・藤原卓志/マルチクリエイター(ライター/SNS運用/ウェディングカメラマン/動画広告)/新しい働き方LAB札幌コミュニティマネージャー/ランサーズ認定ランサー
1994年北海道苫小牧市出身。地元の高校を卒業後、大学で高校地理と中学社会の教育免許を取得。同時に、日本語教員としての免許も取得。大学時代からクラウドソーシングを活用し、ライター業を開始する。大学4年のタイミングで「旅行系学生団体でのSNS運用およびイベント企画」「マレーシアの日本語学校におけるボランティア」などを経験。
大学卒業後、もう少し世界を知るために新卒フリーランスとして独立。世界を周りながらトラベルライターとして活動。渡航国は20を超える。各国でスマホを持たない時間と子供と触れ合う時間を作るのが好き。
現在では、Twitter経由でウェディングカメラマン、ライターとして在籍していたメディアのクリエイティブにも携わり、マルチクリエイターとしても活動中。
これまでの主な仕事:
TABIPPO「北海道でやりたい100のこと」ライター/教育メディアcocoiroライター/ar magazineライター・カメラマン/お宿情報誌「ゆこゆこ」ライター・カメラマン/ferretライター/株式会社すきだよ編集部 など
Twitter https://twitter.com/writing_to_hito
ホームページ https://bobrock06.com/entry/2019-07-03-172750
YouTubeチャンネル https://www.youtube.com/channel/UCWAvR6eMkEa9tIcHlsBoq1A
目次
2台のPCでゼロイチの作業がスムーズに。
新たなクリエイティブを通じて仕事の幅を広げたい
今回の企画では各自にPCが貸与されていると思いますが、そのPCはどのように使っていますか?
僕は今回、2台のPCをお借りしたんですね。
今はやったことの無いことをゼロから勉強してアウトプットする、いわゆる「ゼロイチ」の作業を中心にやっているので、本当に重宝しています。
例えば動画を作るとき、他の動画を参考にしながら作ることがあるのですが、今までは1台のPCで画面を2つに分けて作業をしていたんですね。
でもそうするとワークスペースがとにかく狭いし、メモリも食ってしまう。それがPC2台になって、比べ物にならないほど快適に作業できるようになりました。
動画クリエイターにとってPCのスペックは死活問題ですね…。
自分が持っていたPCだと、動画加工ソフトのAfter Effectsなどは重たくてとても使いにくかったんですよ。動きが重くて処理の時間に倍以上の時間がかかっていました。
一方で今回お借りしたPCは十分なスペックがあるので、まったく問題なく使えます。
主にどのようなクリエイティブをしていますか?
After Effectsを使用した動画のオープニング作成や、アイソメトリックイラストに挑戦しています。
アイソメトリックイラストは、インテリアや建築物の作図に使われることが多い立体感のあるイラストで、最近は企業広告にも多く使われるようになってきましたね。
この企画で動画製作のスキルが向上したおかげで、「動画製作できます!」と言えるようになり、営業の幅も広がったんですよ。
そのおかげでライティング案件として関わっているクライアントから、動画広告の案件をもらうこともできました。
新たな仕事を獲得できたんですね!それはスゴイ…!
ちなみにこの動画はZoomの背景で使用できるように、新たに今回の企画を通じて作ったものです。意外と反響があって驚きました。
動く背景はインパクトがありますよね。
今回の企画では、「従来のスペックではできない動画領域の仕事に携われるようになった」というのが1番大きな収穫だと思いますね。
このような新たなクリエイティブを通じて、仕事の幅を広げていきたいと考えています。
動画やトレンドのイラストが描ければ、新たな仕事にもつながりそうですよね。
クリエイティブのお仕事で何か目標はありますか?
今はコロナの影響で海外に行くことが難しいですが、状況が落ち着いたらまた以前のように海外を渡り歩きたいですね。そして、旅をしながら世界の様々なウェディングを撮影してみたいんです。
世界のウェディング!素敵!
僕はどちらかといえば風景よりも人を撮ることの方が好きで、中でも人が一番幸せそうに写るウェディングってやっぱりいいなって思うんですね。
その土地土地で文化や価値観が異なれば、ウェディングの形も当然異なるはず。でも恐らく、人が求める幸せの形、幸せの表情は変わらないんじゃないかな。
そんな写真を撮ることで、幸せになるのに形は関係ないよ、自分で好きな形を選べばいいんだよっていうことを伝えたいんです。
大学在学中に初任給超えを経験。教師の道に違和感を感じ、フリーランスの道へ
そもそも、藤原さんはなぜ大学生から就職せずに、そのままフリーランスになったのですか?
大学に入ったばかりの頃は遊んでばかりだったんですけど、あるとき旅行関係の学生団体「TABIPPO」の札幌支部ができることを耳にしました。以前から海外に興味があってTABIPPOのことも「いいな」と思っていたので、すかさずそこに入ったんです。
TABIPPOではライターやSNS運用を担当していたのですが、あるとき気づいたらライターの報酬とバイト代を合わせた金額が、いわゆる初任給を超えたんですね。
そのとき「このままフリーランスでやっていけそうだな」と思いました。
でも普通はいきなりフリーランスって怖くないですか?
僕はあまりその感覚は無かったですね。周りにも学生のうちから起業するような人がけっこういたので。そんなに違和感のある選択肢ではなかったです。
そもそも僕は在学中には教師を目指していたのですが、「ちょっと違うな」と思う出来事があって教師の道をあきらめたんですね。それもフリーランスを選んだ理由になっています。
それはどんな出来事だったんですか?
当時思い描いていたキャリアは、海外で日本語教員になることでした。
「実際に海外の教育現場を見てみたい」そう思っていたところ、ちょうどマレーシアで働いている先輩が見学などの手配をしてくれたんです。
ワクワクして訪れたマレーシアの学校で、僕が目にしたのは「教育勅語」でした。
ご存知の通り、日本では1948年に教育勅語が廃止されています。日本で廃止されているものがなぜこのマレーシアの学校で使われているのか、僕には理解できませんでした。
そのことに対して強い違和感を感じたんです。
たしかに教育勅語が海外で使われているのは、ちょっと理解しにくいですね…。
そして僕が訪れた地域は、まだ貧しさが色濃く残るところでした。
片足の無いストリートチルドレンに足を掴まれるなど、当時の自分では処理し切れない体験をたくさんしました。
そのとき初めて、自分が無知であることに気づいたんです。自分の知らない世界が世の中には死ぬほどあるんだと。
そこから僕の気持ちは、より日本の外側、海外へ向かうようになりました。
自分が理想とする教育を実現するために、教師の道を一旦あきらめたんですね。
「日本以外のレールを見てみよう。それがいつか、自分がやりたかった教育につながるかもしれない」
そんなことを考えるようになりましたね。
学生時代から憧れていた”ファインダー越しに見る世界”。SNSを通じて趣味のカメラが仕事になった
そしてフリーランスの道を歩み始めるわけですね。独立当初に比べると、仕事内容がよりクリエイティブな方向に広がっているように見えます。
そうですね。そもそもカメラは大学生の頃に趣味で始めたものでした。
SNSで ”ファインダー越しの私の世界” と検索して出てくる画像を眺めては、「いつか自分もこんな写真を撮れるようになりたい」と憧れていたんです。
プライベートで撮った写真をSNSで発信していたところ、ポツポツと問い合わせがくるようになりました。
やはり発信は大事ですね。最初に来たのはどんなお仕事だったんでしょうか。
最初に頂いたお仕事はウェディングの撮影でした。当時まったく経験が無かったので本番までに色々な方へ質問しまくって必死に準備したのを覚えています。ウェディング撮影は絶対に失敗できないので冷や汗ものでしたよ(笑)。
なんとか無事にその仕事を終え、そこでつながった方からフォトスタジオを紹介していただくことができました。今はそこで契約カメラマンとして週2日ほど勤務しています。
ラオスで出会ったクリエイティブな空間。子どもの未来を潰さない教育の場を作りたい
藤原さんが今後目指しているのは、世界を巡りながらクリエイティブな仕事をしていく形なのでしょうか。
”ゴール” ということであればちょっと違います。
教師の道はあきらめた自分ですが、教育に関してはまだまったくあきらめていないんですよ。
そうだったんですね。どういった形で教育に関わろうと考えているのでしょうか。
ラオスの古都ルアンパパーンを訪れたときのことです。そこの子どもたちがすごく賢かったのが印象的だったんですね。
例えば「英語を学びたい」というとき、子どもたちは観光地に行ってそこで観光客の相手をして英語を学ぶんです。
あるとき、ゲストハウスのロビーでドラゴンボールの動画を観ている子どもがいたので、気になって声をかけました。
彼に何で日本のアニメを観ているのかたずねたら、僕に声をかけてほしかったから、って言うんですよ。
えっ…それってどういうことですか?
つまりその子は日本語を勉強したくて、日本人の僕に関心を持ってもらうためにわざわざ日本のアニメを目につく場所で観ていたんですよ。
その学習意欲の高さや行動力に驚いたというか、もう感動しましたね。
それは凄すぎる…。大人でもそこまで考えて行動できる人はなかなかいないと思います。
子どもは本来そのようにクリエイティブなのだと思います。子どもたちが希望を失っていくのは、向上心や探究心を失ってしまった大人が邪魔しているだけなんですよね。
僕たち大人の役割は、子どもの未来や可能性を潰さないよう守り育てること。
だから僕は、子どもたちが伸び伸びとクリエイティブを発揮できるような、そんな教育の場があるゲストハウスを作りたいと思っています。
そのためにも、僕自身もっと視野を広げる必要があるし、子どもたち以上に伸び伸びと成長しなければならないんですよ。
ライタープロフィール
取材・文:ハマ(長濱裕作)
フリーライター。書くことを中心に、様々なスキルを掛け合わせた「半農半X」のライフスタイルを実践している。最近ハマっているものは「けん玉」。
Twitter:https://twitter.com/hamalandspace
note:https://note.com/hamaland
ブログ:https://hamalan.com/
ランサーズ:https://www.lancers.jp/profile/kusauyu22
■□■□貸与されたPCスペック■□■□
ノートパソコン
①HP ENVY x360 13
メモリ:16GB
プロセッサ:AMD Ryzen™7 3700U
②HP ENVY x360 13
メモリ:8GB
プロセッサ:AMD Ryzen™5 3500U
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